中古スマホは、新品や最新機種のスマホと比較し安く購入できるといったメリットがあります。よりお得にスマホを手に入れるため、中古スマホを検討しているという方も多いでしょう。
しかし、中古スマホは種類や機種が豊富なため、どう選んだらいいのか悩んでしまいますよね。
本記事では、失敗しない中古スマホの選び方について、詳しく解説していきます。中古スマホの購入場所や注意点、中古スマホを購入した後の設定方法についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
中古スマホの賢い選び方
まず、中古スマホの賢い選び方について詳しく解説していきます。
選ぶ際にポイントとなるのは、以下の4つです。
- デバイスのコンディションは良好か
- 通信規格・周波数帯・SIMサイズの種類は適合するか
- 保証がつくか
- ストレージ容量は適切か
中古スマホを適当に選んでしまうと、故障などのトラブルに遭ったり、まともに使えなかったりすることがあります。中古スマホの購入で失敗しないためにも、選び方のポイントをそれぞれしっかりと把握しましょう。
選び方1.デバイスのコンディションは良好か
中古スマホは、デバイスのコンディションをしっかりと確認し、良好なものを選びましょう。デバイスのキズや破損は、以前の持ち主がどのような使い方をしていたのかという目安の1つとなります。
コンディションが悪いものは、以前の所有者が荒く扱っていた可能性が高く、今は正常に使えていても、すぐに故障したり不具合が生じたりすることがあるため、避けたほうがいいでしょう。
また、バッテリー容量の確認も大切です。スマホのバッテリーは、充電と放電を繰り返すことで劣化します。そのため、中古スマホのバッテリーの場合、新しいものと交換しない限りは劣化していることがほとんどです。
iPhoneやスマホなどは、一般的にバッテリー容量が80%未満になるとバッテリー交換の対象となります。該当する中古スマホは選ばないようにしましょう。
選び方2.通信規格・周波数帯・SIMサイズの種類は適合するか
中古スマホを選ぶ際は、デバイスの通信規格・周波数帯、SIMのサイズが、契約するキャリアと適合しているかを確認しましょう。それぞれのデバイスは、対応する通信規格と周波数帯が決まっています。各キャリアについても、国から周波数帯が割り当てられており、キャリアごとの周波数帯でのみ通話・通信ができる仕組みです。
万が一キャリアの周波数帯と相性の悪いデバイスを選んでしまうと、一部のエリアに限り使用できなかったり、電波が安定せず通信が途切れてしまったりなどの不具合が起こる可能性があります。なお、デバイスの対応周波数はスペック表に、各キャリアの周波数は公式サイトに記載されているため、購入前に必ず確認するようにしましょう。
SIMカードのサイズが合うかを確認することも重要なポイントです。一般的なSIMのサイズには、「標準SIM」「micro(マイクロ)SIM」「nano(ナノ)SIM」の3種類があります。使用するSIMのサイズがデバイスに対応していなければ、SIMカードを正しく挿入することすらできません。SIMカードのサイズとデバイスのSIMトレイのサイズが合うかを必ず確認してください。
参考:格安SIMで失敗しないノウハウ~格安SIMの機種別の対応周波数を調べる方法~|光回線、格安SIMの「DTI」
選び方3.保証がつくか
中古スマホは、品質保証がついているものを選ぶといいでしょう。品質保証がついている中古スマホであれば、購入後に不具合などの問題が生じたとしても、対応できる可能性があります。
後ほど詳しく解説しますが、Apple認定整備済製品やキャリア認定のリユースショップ、大手の中古スマホショップなど、独自の保証を設けている店舗も多いです。チェックしてみるといいでしょう。
新品に比べ劣化している可能性が高い中古スマホこそ、品質保証の有無は重要なポイントといえます。安心感を高めるためにも、保証を設けている店舗で購入することがおすすめです。
フリマアプリやオークションサイトでの購入は個人間での取引となり、保証がつかないことがほとんどなため、安心を担保したい方にはおすすめできません。
選び方4.ストレージ容量は適切か
中古スマホを選ぶ際には、ストレージ容量が適切かにも着目しましょう。ストレージとは、データを保存するための場所を指します。つまり、写真や動画、アプリなどのデータ保管庫のようなものです。ストレージ容量とは、そのデータ保管庫にどれだけのデータを収容できるかを表します。
ストレージ容量は、64GBの小容量から128GBや256GBといった中容量、512GBや1TBの大容量などさまざまあります。 たとえば、ストレージ容量の少ないスマホに画像や動画を大量に保存したり、アプリを多く入れたりすると、ストレージが圧迫されてしまう可能性が高いです。ストレージが圧迫されると、アプリの起動に時間がかかったりスマホの動きが遅くなったりと、さまざまな不具合が生じるほか、新たなデータを保存できなくなってしまいます。
そのため、中古スマホを選ぶ際はストレージ容量を確認し、自分の使い方に合っているかどうかを見極めましょう。
また、今までストレージ容量が256GBのスマホを使っていた場合、128GBの中古スマホを購入してしまうと、すべてのデータを移行することができない可能性があります。
ストレージ容量がどれくらいあるか、自分のこれまでの使い方や今後の使い方で必要となるストレージ容量を満たしているかをしっかりと確認しましょう。
中古スマホに向いている人
ここからは、中古スマホに向いている人について解説していきます。
中古スマホを使うのに適している人は、以下のとおりです。
- 格安でスマホを利用したい人
- サブ機や専用機など「2台目」が欲しい人
- スマホにある程度詳しい人
中古スマホが自分に向いているかどうかを判断するためにも、それぞれの特徴をチェックしましょう。
格安でスマホを利用したい人
中古スマホは格安で購入できるため、スマホをお得に利用したい方に向いています。
中古スマホの最大の魅力は、新品と比べて価格が安いことといっても過言ではありません。とくに機種や新品にこだわりがない方にとっては、最良な選択肢といえるでしょう。
また、中古スマホを購入後、料金プランが割安な格安SIMを利用すれば、さらにお得に利用できます。スマホ代を節約したい方、格安でスマホを利用したい方は、ぜひ着目してみてください。
サブ機や専用機など「2台目」が欲しい人
中古スマホは、サブ機や専用機など「2台目」が欲しい方にも向いているといえます。
先ほど述べたとおり、中古スマホは新品と比較して安価に購入できるといった魅力があります。古い型でも性能に優れた中古スマホであれば、不便を感じる心配も少ないでしょう。そのため中古スマホは、メイン機のほかに仕事用としてもう1台欲しい、ゲームやアプリの専用機が欲しいなど、2台目としての利用にもおすすめです。
また、中古スマホはSIMカードが挿入されていなくても、Wi-Fi環境があればインターネット接続ができ、さまざまな使い道があります。たとえば、自宅でゲームやアプリを楽しんだり、音楽プレーヤーやSNS、カメラ機能を活用することも可能です。Wi-Fi環境下に限るものの、通話アプリをインストールすれば、回線契約不要で通話もできます。
スマホにある程度詳しい人
中古スマホは、スマホにある程度詳しい方、スマホの知識がある方に向いているでしょう。中古スマホを購入する際は、前述した通信規格や周波数帯、後ほど解説する赤ロムやアクティベーションロックなど、新品では考慮しなくてもいいような注意点が多く、適当に選んでしまうと、まともに使えないこともあります。
加えて、新品ではもう販売していない機種も、中古スマホでは流通しているため、新品のスマホを選ぶときよりも選択肢は格段に広がります。
そのため、ある程度の知識がなければ、中古スマホを賢く選ぶのは難しいといえるでしょう。
中古スマホに向いていない人
中古スマホに向いている人の特徴について解説してきましたが、では反対に、中古スマホに向いていない人の特徴とはどのようなものでしょうか。
以下のような人は、中古スマホを使うのに適していません。
- 細かなキズなどデバイスの状態が気になってしまう人
- 最新の機能を使いたい人
- 安心や安全を担保し長く使いたい人
中古スマホの購入で後悔しないためにも、それぞれの特徴をしっかりと確認しましょう。
細かなキズなどデバイスの状態が気になってしまう人
細かなキズや汚れなど、デバイスの状態が気になってしまう人には、中古スマホは向かないでしょう。未使用品でない限り、中古スマホは一度誰かの手にわたり使用されたものなので、画面やケースに小さなキズや汚れがついている場合が多いです。
そのため、使用には問題ない程度の小さなキズや、ちょっとした汚れすらも気になるという方は、避けたほうが無難といえます。
最新の機能を使いたい人
中古スマホは、最新の機能やアプリを使いたいという方にも向いていないといえます。
発売されてから年数があまり経っていない機種は、中古市場に流通していないことが多いです。どうしても最新の機能やアプリを使いたい、試してみたいという方は、新品を選んだほうがいいでしょう。
あまりにも古い型のスマホでは、メーカーのサポートが終了している場合が多く、OSやソフトウェアのアップデートができない可能性もあります。アップデートは、新しい機能の追加やセキュリティの強化、不具合の修正などの目的でメーカーが実施するものです。そのため、アップデートできない機種の場合、最新機種では当たり前に使える機能やアプリに対応できない可能性があります。
最新の機能やアプリを使いたい、セキュリティ対策を強めたいという方には、中古スマホは向いていません。
安心や安全を担保し長く使いたい人
安心や安全を担保し、長く使いたいという方は、中古スマホは避けたほうが無難です。
中古スマホの場合、メーカー保証がついていなかったり、キャリアが提供する補償サービスやAppleCare+に加入できなかったりするため、故障などのトラブルに対応できないなどのリスクがあります。中古スマホの販売店が独自に保証をつけるケースもありますが、メーカー保証と比較すると、内容が見劣りしてしまうことが多いでしょう。故障などのトラブルが起きた場合、修理費用が高額になったり、買い替えが必要になったりする可能性が高まります。
また、以前の所有者がどのような人で、どのような使い方をしていたのかがわからないため、安心感を得られません。不正アプリや有害アプリがインストールされている可能性も否定できず、個人情報の流出リスクがないとも限らないでしょう。
中古スマホの性質上、新品のスマホにはないリスクが伴います。リスクを絶対に避けたいという方は、中古スマホではなく、新品のスマホを購入したほうが安心です。
中古スマホはどこで購入するのがおすすめ?
ここからは、中古スマホを購入できるおすすめの店舗をご紹介します。
中古スマホを購入できる場所は、主に以下の3つです。
- Apple認定整備済製品・キャリア認定リユースショップ
- 中古スマホショップ
- ECサイト
それぞれの特徴、メリット・デメリットを押さえて、自分に合った購入場所を見つけてください。
Apple認定整備済製品・キャリア認定リユースショップ
安心感を高めたいなら、Apple認定整備済製品やキャリア認定のリユースショップに着目してみてください。
Apple認定整備済製品とは、Apple認定の整備プロセスを経た製品のことを指します。完全な動作テストを含む厳格なプロセスで再整備されているほか、新しいバッテリーと外装が使用されていることが特徴です。1年間のハードウェア製品限定保証がついており、有料のAppleCare+に加入すれば保証期間を延長することもできます。
キャリア認定リユースショップで取り扱う中古スマホは、各キャリアによって品質が保証されています。厳格な検査と外装のクリーニングを徹底し、バッテリー容量80%以上を確保した高品質の中古スマホを取り扱っているため、安心感を得られる点が魅力的です。購入後に無償保証がついたり、有償補償に加入したりできるため、中古スマホに付随するリスクや不安を軽減できるでしょう。
以上のように、Apple認定整備済製品やキャリア認定リユースショップは、高品質な中古スマホを入手できる、手厚い保証があるといった点がメリットです。安心・安全を担保したい方におすすめの購入方法といえるでしょう。
ただし、中古スマホショップやECサイトと比較すると、中古スマホのラインナップや在庫数が少なく、選択肢に限りがあります。価格も割高となる傾向があるため、比較検討しながら決めたい方や、価格重視の方には向いていないでしょう。
中古スマホショップ
実際に手に取って商品の状態を確認したい方は、中古スマホショップをチェックしてみるといいでしょう。
中古スマホショップは、オンラインストアだけでなく実店舗も構えていることが特徴です。店舗に出向き、その日のうちに入手できるほか、実際にデバイスの状態を確認した上で購入できるといったメリットがあります。
種類・在庫も豊富なので、中古スマホの選択肢が広がることも嬉しいポイントです。デバイスのコンディションをじっくりと見極めたい、納得した上で購入したい方に向いているでしょう。
中古スマホショップは、徹底したクリーニングの実施と、独自の検査基準をクリアしたデバイスのみを取り扱っているところが多く、中にはショップ独自の保証を設けているところもあります。不明点があれば店員に直接相談・質問できるので、中古スマホの購入が初めてという方でも安心できるでしょう。ただし、ECサイトと比較すると価格が高めなほか、店舗によっては商品のラインナップが偏っていることがあります。
ECサイト
ECサイトは、豊富な在庫の中から選びたい方、できる限り安く買いたい方におすすめです。
ECサイトは、中古スマホの購入方法の中でもとくに種類や在庫が豊富です。自宅でゆっくりと比較検討しながら決められることも、ECショップならではの魅力といえるでしょう。
専門スタッフによる検査やクリーニングを実施したり、独自の保証を設けていたりするところが多いので、安心して購入できます。購入したい機種が決まっておらず、より多くの選択肢の中から選びたい方は、着目してみてください。
店舗の家賃や人件費を抑えられる分、ほかの購入方法よりも比較的価格が安く抑えられていることも魅力の1つです。コスパ重視の方は、一度チェックしてみてください。ただし、実際に商品の状態が確認できない、店員に直接相談・質問することができない、といったデメリットも存在します。また、商品の到着まで日数がかかるため、故障などの理由ですぐにスマホが必要な場合には注意が必要です。
中古スマホ購入時の注意点
中古スマホの性質上、購入する際には注意すべきポイントがあります。
主な注意点は、以下の4つです。
- 赤ロムのデバイスではないか
- ロックはかかっていないか
- 初期化はされていないか
- 水没したデバイスではないか
購入後のリスクやトラブルを避けるためにも、それぞれの注意点をしっかりと確認しましょう。
注意点1.赤ロムのデバイスではないか
中古スマホを購入する際には、赤ロムのデバイスではないことを確認しましょう。
赤ロムとは、何らかの理由により、キャリアからネットワーク利用制限がかけられたスマホのことです。ネットワーク利用制限の対象となる理由はさまざまで、たとえば分割代金の未払い、窃盗や詐欺などの犯罪行為による不正入手などが挙げられます。
万が一、赤ロムのスマホを購入してしまうと、ネットワーク通信はもちろん、通話やSMSなど回線を利用する機能は一切利用できなくなります。
なお、ネットワーク利用制限がかかるタイミングは、未払い・不正が発覚した時点です。そのため、購入時には問題なく使えていたとしても、後から赤ロムとなり使えなくなるといったケースも考えられます。
赤ロムであるかどうかは各キャリアの公式サイトから確認できるため、購入前に必ずチェックするようにしましょう。加えて、赤ロムに対しての保証をおこなっている店舗で購入することがおすすめです。
以下は、各キャリアの赤ロム確認サイトです。
それぞれのサイトでスマホの15桁のIMEI(製造番号)を入力し、確認ボタンを押すと、現状のネットワーク利用制限の結果が表示されます。
注意点2.ロックはかかっていないか
中古スマホを購入する際は、アクティベーションロックやSIMロックがかかっていないかも確認しましょう。
アクティベーションロックとは、紛失・盗難に遭った際に、第三者が勝手に使用するのを防ぐための保護機能のことで、iPhoneやiPadなどのApple製品に搭載されています。万が一、購入した中古のiPhoneがアクティベーションロックのかかっているものだった場合、ホーム画面にAppleIDとパスワードの入力を求める画面が表示され、解除しない限りは正常に使用できません。
アクティベーションロックを解除するためには、以前の持ち主のAppleIDとパスワードが必要となります。そのため、中古iPhoneを購入する際は、アクティベーションロックがかかっていないかどうかを必ず確認するようにしましょう。
また、利用したいキャリア以外の中古スマホを購入する際は、SIMロック解除済みのものを選ぶことが重要です。
SIMロックとは、各キャリアが他社のSIMカードを利用できないようにする制限機能のことで、2021年8月以前に販売されたスマホにはかかっている可能性があります。たとえば、docomoのSIMロックがかかっていると、docomo以外のSIMを差し込んでも通信サービスを利用することができません。利用できるSIMは、docomoとdocomo系列のキャリアのSIMのみとなります。購入したい中古スマホの契約キャリアと自分が利用したいキャリアが一致、もしくは同系列のものであれば、SIMロックがかかっていても利用に問題はありません。
しかし、キャリアが異なる場合には、SIMロックが解除されていなければ正常に利用できないため、注意しましょう。格安SIMを利用する場合も、系列のキャリアをしっかり確認した上で選ぶことが大切です。
注意点3.初期化はされているか
中古スマホを購入する場合、確実に初期化されているかの確認も大切です。
初期化されていないスマホの場合、不正アプリがインストールされていたり、ウィルス感染していたりといった可能性がないともいい切れません。
万が一、遠隔操作や盗聴などの有害アプリが入っていた場合、位置情報が特定されてしまうほか、名前や電話番号、パスワードなどの個人情報まで流出してしまう可能性があります。
中古スマホショップなどで購入した中古スマホは基本的に初期化されているものですが、工場出荷状態まで戻されているかを必ずチェックするようにしましょう。
注意点4.水没したデバイスではないか
購入しようとしている中古スマホが、水没したものでないかどうかも確認しましょう。
スマホの内部に水分が侵入すると、内蔵されている基盤が腐食したりショートしたりするため、さまざまな不具合が生じることがあります。水没したスマホは、今は問題なく使えていても、今後使い続けていく中で調子が悪くなってしまう可能性もあるため、購入しないことをおすすめします。
水没しているかどうかは、スマホに搭載されている水没反応シールで判別できるので、参考にしてください。水没反応シールは通常白色ですが、水分が内部に浸透すると、赤色やピンク色に変色します。白地に赤のドット柄の水没反応シールもあり、ドット柄が滲んでいたりピンク色に変色していたりすると、内部に水分が侵入している可能性が高いでしょう。
なお、水没反応シールが搭載されている場所は機種によってさまざまです。SIMやSDカードの差し込み口、充電の差し込み口、イヤホンジャックの奥底についている場合もあります。水没反応シールを見つけられない場合は、中古スマホショップで店員と一緒に確認するといいでしょう。
中古スマホ購入後にすべきこと
ここからは、中古スマホ購入後にすべきことについて解説していきます。
中古スマホを購入したあとは、SIMカードの入れ替えやいくつかの設定が必要です。
以下の手順に沿って、中古スマホが使えるよう準備しましょう。
- SIMカードの挿入
- 初期設定
- APN設定
手順ごとに詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
手順1.SIMカードの挿入
中古スマホを購入したら、まずはSIMカードを挿入しましょう。
中古スマホを単体で購入すると、ほとんどの場合、SIMカードが挿入されていません。通話やインターネット通信を利用するためには、元のスマホからSIMを取り出して、中古スマホへと差し替える必要があります。
SIMトレイの場所はデバイスによってさまざまで、中にはSIMピンを差し込んでSIMトレイを取り出すものもあります。SIMピンがない場合は、ペーパークリップなどを代用するといいでしょう。
前述のとおり、SIMカードのサイズは「標準SIM」「microSIM」「nanoSIM」の3種類です。デバイスのSIMトレイに合ったサイズのSIMカードを挿入しなければ、故障の原因にもなります。SIMカッターやSIMアダプタなどを利用すればSIMのサイズを変えられますが、中には粗悪品もあり、故障の原因にもなりかねないのでおすすめしません。
SIMカードは、斜めに欠けている角部分が合うようにSIMトレイに乗せて、装着してください。SIMカードの金属チップに汚れやホコリなどが付着すると不具合の原因となるため、取り扱いには十分に注意しましょう。
手順2.初期設定
SIMカードの挿入が完了したら、初期設定をおこないましょう。
電源を入れると、初期設定の画面が表示されるはずです。このとき、初期設定の画面が表示されなかったり、通常のホーム画面が表示されたりする場合は、初期化されておらずデータが残っている可能性があります。不正アプリがインストールされている可能性も考えられるため、しっかりと初期化した上でサイド初期設定を進めましょう。
Androidスマホの初期化の手順は、以下のとおりです。
- スマホ画面の「設定」を開く
- 「システム」をタップ
- 「詳細設定」をタップ
- 「リセット オプション」をタップ
- 「すべてのデータを消去(出荷時リセット)」をタップ
iPhoneの初期化の手順は、以下を参考にしてください。
- iPhone画面の「設定」を開く
- 「一般」をタップ
- 「転送または(iPhone)をリセット」をタップ
- 「すべてのコンテンツと設定を消去」をタップ
万が一パスコードやAppleIDの入力が求められた場合は、以前の所有者が決めたパスコードやAppleIDが必要となり、初期化を進めることができません。その場合、購入した店舗へ相談するようにしましょう。
主な初期設定は、「Wi-Fi設定」「アカウント・ID設定」「セキュリティ設定」の3つです。以下では、それぞれの設定方法について詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
Wi-Fi設定
まずは、Wi-Fi設定をおこないましょう。
データの読み込みやアプリのインストールにはデータ通信が必要となる上、データの消費量も多くなりがちです。また、後ほど解説するAPN設定をおこなう際もWi-Fiが必要となるため、Wi-Fi設定は初期設定の最初におこなっておきましょう。
アカウント・ID設定
次に、利用する中古スマホのOSに合わせて、アカウントやIDの設定をおこないましょう。
なお、アカウント設定を進めていくと、データが自動的に復元される場合もあります。
手順は以下のとおりです。
- 「設定」を開く
- 「アカウント」をタップ
- 「アカウントを追加」をタップ
- 「Google」をタップ
- 「アカウントを作成」をタップし、「自分用」を選択
- 名前・生年月日・性別を入力し「次へ」を選択
- 「別のGmailアカウントを作成する」を選択し、希望のアドレスを入力
- 8文字以上の英数字で任意のパスワードを入力し「次へ」をタップ
- 電話番号を追加しますか?の画面で「はい、追加します」をタップ
- アカウント情報を確認し「次へ」をタップ
- プライバシーポリシーと利用規約を確認し「同意する」をタップ
- 「Googleサービス」を確認し「もっと見る」をタップ
- 「同意する」をタップし完了
- 「設定」を開く
- 「アカウント」をタップ
- 「アカウントを追加」をタップし「Google」を選択
- 登録済みの「Gmailアドレス」もしくは「電話番号」を入力
- ログインパスワードを入力し、画面に沿って進めば完了
- 「設定」を開く
- 「iPhoneにサインイン」をタップ
- 「パスワードをお忘れか Apple ID をお持ちでない場合」をタップ
- 「無料のApple IDを作成」をタップ
- 名前・生年月日を入力し「次へ」をタップ
- 「メールアドレスを持っていない」をタップ
- 「iCloud メールアドレスを取得する」をタップ
- 希望のiCloudメールアドレスを入力し「次へ」をタップ
- 任意のパスワードを入力し「次へ」をタップ
- 電話番号を確認し「続ける」をタップ
- 利用規約を確認したうえで「同意する」をタップ
- iPhoneのパスコードを入力し完了
- 「設定」を開く
- 「iPhoneにサインイン」をタップ
- Apple IDの画面でApple IDとパスワードを入力
- 2ファクタ認証でアカウントを保護している場合は6桁の確認コードを入力
- ログイン完了
自身の使用するスマホに応じて、適切な設定をおこなってください。
参考:Googleアカウントの設定をする|Android|ワイモバイルスマホ初期設定方法|Y!mobile
参考:Googleのアカウントにログインする方法をわかりやすく解説|WEB集客ラボbyGMO(GMO TECH)
参考:新しい Apple ID の作成方法|Apple サポート(日本)
参考:Apple IDでiPhoneにサインインする|Apple サポート(日本)
セキュリティ設定
Wi-Fi接続設定とアカウント・ID設定が済んだら、次に画面ロックなどのセキュリティ設定をおこないましょう。機種によって画面ロックの設定は異なりますが、主に「パスコード」「顔認証」「指紋認証」の3パターンがあります。
また、iPhoneの場合は、スマホの盗難・紛失に備えて「iPhoneを探す」なども設定しておくと、より安心して使えるでしょう。
- iPhone画面の「設定」をタップ
- 「Face ID(もしくはTouch ID)とパスコード」をタップ
- 「パスコードをオンにする」をタップ
- 任意のパスコードを入力
- 確認のため、決めたパスコードを再度入力
- 完了
一度決めたパスコードを確認する方法はありません。メモを取るなどして、忘れないようにしましょう。パスコードのセキュリティを高めたいときは、任意のパスコードを入力する際に「パスコードオプション」をタップすれば、英数字や数字の桁数が多いパスコードにカスタマイズすることができます。
- iPhone画面の「設定」をタップ
- 「Face IDとパスコード」をタップ
- 「Face IDをセットアップ」をタップ
- 「開始」をタップ
- カメラが起動するため、画面の中央に顔が映るように調整
- 画面の中央に顔が映るようにしたまま、ゆっくりと顔を動かしスキャンする
- 「マスク着用時にFace IDを使用する」かどうかが表示されるため、いずれかを選択(※「マスク着用時にFace IDを使用する」を選択すると2回目のスキャンが開始される)
- パスコードの設定が必要なため、「パスコードを設定」が表示された場合は任意のパスコードを入力
- 確認のため、決めたパスコードを再度入力
- 「サインイン」をタップし完了
- iPhone画面の「設定」をタップ
- 「Touch IDとパスコード」をタップ
- パスコードを入力、未設定の場合は「パスコードをオンにする」をタップし任意のパスコードを入力(確認のため再入力)
- 「指紋を追加」をタップ
- 画面の指示に従い、指紋登録したい指でホームボタンにタッチする
- タッチしたり離したりをくり返す
- 指のスキャンが完了したら、グリップを調整の画面で「続ける」をタップ
- 指紋の外側の指紋をタッチしたり、離したりをくり返す
- 指紋の登録完了
- スマホ画面の「設定」をタップ
- 「ロック画面とセキュリティ」をタップ
- 「画面のロック」をタップ
- 「パターン」「ロックNO」「パスワード」のいずれかを選択
- 画面の指示に従って設定
- スマホ画面の「設定」をタップ
- 「セキュリティとプライバシー」をタップ
- 「デバイスのロック」をタップ
- 「顔認証」をタップ
- 画面ロックの選択で予備の画面ロック方式を選択(※「顔+パターン」「顔+PINもしくはロックNo.」「顔+パスワード」のいずれか)
- ロック画面の通知の表示方法を選択し「完了」をタップ
- 顔認証によるロック解除の画面で「次へ」をタップ
- 注意事項を確認し「OK」をタップ
- 顔を表示させれば顔登録が完了する
- マスクをしたままでも顔認証を「有効」もしくは「スキップ」をタップ
- ロック画面の解除タイミングを選択し「OK」をタップすれば完了
- スマホ画面の「設定」をタップ
- 「セキュリティとプライバシー」をタップ
- 「デバイスのロック」をタップ
- 「指紋登録」をタップ
- 画面ロックの選択で予備の画面ロック方式を選択(※「指紋+パターン」「指紋+PINもしくはロックNo.」「指紋+パスワード」のいずれか)
- ロック画面の通知の表示方法を選択し「完了」をタップ
- 注意事項を確認し「OK」をタップ
- 指紋センサーに指を押し当て、端末が振動したら離す(※続けて、別の指紋を登録する際は「別の指紋を登録」をタップ)
- 「完了」をタップ
セキュリティは、スマホを使用する上で最も重要な項目の1つです。
安全かつ使いやすいよう、しっかりとセキュリティ設定をおこないましょう。
参考:iPhoneでパスコードを設定する|Apple サポート(日本)
参考:【iPhone】Face ID(顔認証)の設定方法を教えてください|よくあるご質問|サポート|au
参考:【iPhone】Touch ID(指紋認証)の設定方法を教えてください|よくあるご質問|サポート|au
参考:【Android】スマートフォンの画面ロックの設定方法を教えてください|よくあるご質問|UQmobile
参考:Androidスマホのセキュリティはどれを選ぶ?ロック画面解除に便利な顔認証と指紋認証を使ってみよう|AQUOS使いこなし術|SHARP
手順3.APN設定
APN設定とは、アクセスポイントネームの略であり、デバイスでデータ通信をおこなうための設定を指します。とくに中古スマホで格安SIMを利用する場合は、APN設定が必要となるケースが多いので、設定手順をしっかり確認しましょう。
- Wi-Fiに接続した状態で「safari」を開き「(利用中のキャリア名) 構成プロファイル」を検索
- 該当キャリアのページからインストール用リンクをタップし「APN構成プロファイル」をダウンロード
- ポップアップが表示されるので「許可」をタップ
- インストール画面が表示されたら「インストール」をタップ
- 「次へ」>「インストール」の順にタップ
- 再度「インストール」をタップし「完了」
- Wi-Fiに接続した状態で「設定」をタップ
- 「無線とネットワーク」をタップ
- 「モバイルネットワーク」をタップ
- 「アクセスポイント名」をタップ
- 画面右上のメニューボタンをタップし「新しいAPN」を選択
- 「名前」をタップし、名前をつける(契約元のキャリア名推奨)
- 「APN」をタップし購入したSIMカードに付属のマニュアルもしくはメーカーのHPに書かれているAPNを入力
- 「ユーザー名」「パスワード入力」「認証タイプ」も同様に、SIMカードに付属のマニュアルもしくはメーカーのHPに書かれているものを入力・選択する
- 画面右上のチェックマークをタップし「保存」
- 作成したAPNを選択すれば完了
上記の手順に沿って、設定を完了させてください。
参考:APN設定の手順|SIMフリースマホ格安販売の【イオシス】
まとめ
中古スマホの選び方で失敗しないためにも、デバイスのコンディションや通信規格・周波数の確認、保証の有無、ストレージ容量の確認をしっかりとおこないましょう。
また、赤ロムの可能性がないか、ロックはかかっていないかなど、いくつかの注意すべきこともあります。
中古スマホの購入場所はさまざまですが、安心・安全を担保したい方はApple認定整備済製品やキャリア認定リユースショップ、たくさんの選択肢の中から選びたい方はECショップを選ぶことがおすすめです。実際に手に取り端末の状態を確認した上で購入したい方は、中古スマホショップを検討するといいでしょう。
ぜひ本記事を参考に、中古スマホを賢く選びましょう。