iPhoneの機種はそのままでキャリア変更する方法と注意点を解説！

現在使用しているiPhoneの通信料が高いため、機種はそのままでキャリアだけを変更したいと考える方もいるでしょう。しかし、iPhoneの機種をそのままに、キャリアを変更する方法がわからなければ、通信料などの悩みは解消できません。

今回は、iPhoneの機種を変更せずに、キャリアだけを変更する手続き方法を紹介します。キャリア変更に必要なSIMロックの解除やキャリア変更の手順、注意点などもあわせて解説しているので、iPhoneの機種はそのままでキャリアのみ変更したい方はぜひ参考にしてください。

iPhoneの機種はそのままでキャリア変更するときはSIMロックの解除が必要

iPhoneの機種は変えず、キャリアのみ変更したい場合は「SIMロック」の解除が必要です。SIMロックとは、特定キャリアが提供する通信サービス以外を利用できないようにする制限のことを指します。

契約しているキャリアがdocomoであればNTTドコモの回線しか使用できず、auやSoftBankのキャリアは使用できません。そのため、機種をそのままにキャリア変更をしたい場合は、iPhoneの中にあるSIMカードもしくは、差し替え不要な「eSIM」を交換する必要があります。

ただし、SIMロックがかかっていなければ、iPhoneの機種をそのままにキャリア変更が可能です。使用しているiPhoneにSIMロックがかかっているかどうかは、各キャリアに問い合わせることで確認できます。

SIMロックの解除が不要になるケース

以下のケースに当てはまる場合は、SIMロックの解除は不要です。

ここでは、SIMロックの解除が不要になる2つのケースについて詳しく解説します。

iPhone13以降の場合

現在使用している機種がiPhone13以降であれば、SIMロックを解除する必要はありません。iPhone13以降の機種は、原則として購入段階から解除されているためです。

総務省が発表した「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」によると、2021年10月以降に発売されたスマートフォンにはSIMロックが設定されないことが記載されています。

ちなみにNTTドコモの場合は、iPhone12以前の機種でもSIMロックの解除が不要になる場合があります。端末料金を一括で支払っているか、もしくはクレジットカード払いに設定している場合は、すでにSIMロックが解除されていることを覚えておくと良いでしょう。

参考：「移動端末設備の円滑な流通・利用の確保に関するガイドライン」改正案に関する意見募集の結果及びガイドラインの公表｜総務省

乗り換え先の使用回線が現在のキャリア回線と同じ場合

機種変更後の使用回線が、現在使用しているキャリアと同じ回線であれば、SIMロックがかかったままでも使用することが可能です。NTTドコモ・SoftBank・auそれぞれで利用できる格安SIMの例を紹介しているので、同キャリアでの乗り換えを検討している方は参考にしてください。

iPhoneの機種はそのままでキャリア変更する手順（MNP）

電話番号を変えずにキャリアだけを変更したい場合は、MNPを利用する必要があります。MNPとは「携帯電話番号ポータビリティ」のことで、電話番号をそのままに乗り換え先の機種を利用できるサービスを指します。

電話番号を変えると仕事やプライベートにおける連絡面で不便になるため、よほどの事情がない限りはMNPを利用して現在の電話番号のままキャリアを変更しましょう。またMNPを利用することで、キャリア乗り換えを対象にしたキャンペーンの対象になることもあります。ポイント付与や端末料金の割引など、各種キャンペーンを受けられるのでMNPを利用したキャリア変更がおすすめです。

ここからは、iPhoneの機種を変えずMNPを利用してキャリアを変更する手順を以下のステップごとに紹介します。

順に確認していきましょう。

1.事前にSIMロックの設定を確認する

SIMロックがかかっていると、変更先キャリアのSIMは使用できません。そのため、まずは以下の手順で自分のiPhoneにSIMロックがかかっているか確認してください。

SIMロック欄に「SIMロックなし」と表示されていれば、すでにSIMロックが解除されている状態です。表示がない場合は、以下の項目を参考にSIMロックを解除しなければなりません。

iPhoneのSIMロックを解除する方法

iPhoneのSIMロックを解除するには、オンライン上もしくは店頭・電話で手続きをおこなう必要があります。SIMロックの解除は現在契約中のキャリアによって手続きが異なるので、以下を参考にしてください。

docomoの場合
NTTドコモモバイルへログイン「設定」→「一般」 →「情報」からIMEI番号を確認My docomoにログイン後「お手続き」をクリック解約・その他をクリック「SIMロック解除」の項目の「もっと見る」をクリック「お手続きをする」をクリック「次へ」をクリックセキュリティーコードの入力後ログインIMEI番号を入力SIMロック解除の注意事項を読み「同意」にチェック受付確認メールの連絡先を選択「手続きを完了する」をクリック

au
My auへログイン解除する機種の電話番号を選択4桁の暗証番号を入力購入した端末をクリックSIMロック解除したい端末にチェックを入れ「次へ」をクリック「解除の理由」と「連絡先」を選択「この内容で申し込む」をクリック連絡先メールアドレス宛にメールが送信メール内のURLをクリック

SoftBank
MySoftBankへログイン対象機種のIMEI番号を入力し「次へ」をクリック「解除手続きをする」をクリック

なお、3社ともオンラインで手続きをした場合は手数料がかかりません。キャリアによっては、店頭・電話で手続きすると手数料がかかることもあるので注意してください。

2.MNP予約番号を取得する

各キャリアにおけるマイページや電話で手続きし、MNP予約番号を発行・取得してください。MNP予約番号の発行・取得は、乗り換え前のキャリアでおこなう必要があります。MNP予約番号を取得することで、同じ電話番号を引き継げるようになります。

ただし、発行申請から取得までは1〜2日ほどかかるので、時間に余裕を持って問い合わせましょう。

3.MNP番号の有効期限内に乗り換え先と契約する

発行・取得したMNP番号には有効期限があるので、有効期限内に乗り換え先に転出しなければなりません。一般的には、MNP番号の有効期限は発行日を含めて15日が目安です。

また、MNP番号を発行しただけでは現在契約中のキャリアが自動的に解約されるわけではありませんので、ご注意ください。

4.新しいSIMへ回線を切り替える

MNPの転出手続き完了後、新しいSIMに切り替えられるようになります。eSIMの場合は開通手続きをするだけで切り替えられます。

SIMカードを使用している場合は、新しいSIMカードに差し替えることで回線の切り替えが可能です。端末購入時に付属していたピンなどを使用して側面にあるフタを開けて、新しいSIMカードを入れてください。ただし、SIMカードの場合は新しいものが到着するまで時間がかかり、数日間は使用できない期間があることを考慮してください。

なお、新しい回線への転出手続きが完了した段階で、元のキャリアが失効して解約になるため注意してください。

5.APN設定をする

新しいSIMに回線を切り替え終えたら、APN設定で初期設定を済ませてください。iPhoneの場合であれば、構成プロファイルをインストールすることでAPN設定が完了します。

なお、キャリアごとにAPN設定の手順は若干異なるので、ガイドや説明に従って進めていくのがおすすめです。

キャリア変更するときの注意点と対策

ここでは、キャリア変更における注意点と対策を、以下3つの視点から解説します。

順に確認していきましょう。

元のキャリアでは解約手続きをしない

MNPを利用してキャリアを変更する際は、元のキャリアでの解約手続きは進めないようにしてください。新しいキャリアを対象にしたMNP転出手続きさえおこなえば、元のキャリアは自動的に解約されるためです。MNPの予約番号を発行したからと、そのまま解約手続きを進めるようなことはないようにしましょう。

キャリアメールは使えなくなるため、持ち運びサービスやフリーメールを使う

キャリアを変更すると、元のキャリアで使用していたキャリアメールは使用できなくなります。引き続き同じキャリアメールを使用したい場合は、元のドメインを使用し続けられる「持ち運びサービス」などを利用しましょう。

もしくは、キャリア変更をきっかけにフリーメールに切り替えるのもおすすめです。キャリアメールはメール1つあたりの容量が非常に小さく、大量のメールを保有するうえでは不便さを感じてしまいます。対してGmailなどのフリーメールであればメールが大量になっても問題なく端末が作動するので、キャリア変更時にフリーメールに切り替えてみてはいかがでしょうか。

キャリアの保証サービスが停止する場合はスマホ保険などを利用する

キャリア変更により、端末を対象にした各種保証サービスが停止する場合があります。新しいキャリアでは、端末を購入しない場合、保証サービスに加入できないケースがあります。

そのため、スマホ保険を利用することをおすすめします。スマホ保険とは、自然故障以外の補償を受けられるようにする保険のことを指します。水没や破損、紛失や盗難などのトラブルに対処できるようになります。スマホ保険であれば、キャリアを変更した場合でも加入できるので、保証サービスが停止するタイミングで加入してみてはいかがでしょうか。

iPhoneを機種はそのままでキャリア変更する場合のよくある質問

ここでは、iPhoneの機種は変えずに、キャリアだけを変更する場合によくある以下の質問に回答しています。

順に確認していきましょう。

キャリア変更で違約金などの費用は発生する？

キャリア変更にあたって気になる違約金に関する疑問から解消しましょう。大手3キャリアであれば解約金はかからないものの、端末の分割払い料金が残っている場合は支払い続ける必要があります。

大手3キャリアなら解約金はかからない

NTTドコモ・SoftBank・auの大手3キャリアであれば、キャリア変更時の解約金はかかりません。大手3キャリアは、2021〜2022年に解約金制度を撤廃したためです。ただし、最低利用期間を設けた格安SIMを利用していた場合は、別途解約金がかかることもあります。

端末の分割払い料金が残っている場合は支払いが続く

解約金自体は発生しないものの、端末の分割払い料金が残っている状態であれば引き続き支払いが続きます。キャリアを変更したからといって、端末が使用できなくなるわけではありません。

端末代金の残高は、キャリア変更のタイミングで一括払いに変更することが可能です。継続して分割払いで支払いを続けることも可能であるため、自身にとって最適な支払い方法を選択しましょう。

キャリア変更をおこなう適切なタイミングは？

キャリア変更は、月末におこなうのがおすすめです。理由としては、日割り料金の活用により節約できることが挙げられます。また、データ繰越を利用することで、容量が増えるのも月末にキャリア変更をおすすめする理由です。

大手3キャリアでは料金の日割り計算がおこなわれないものの、格安SIMは日割り計算が適用される場合が多くあります。日割りの安い料金で翌月のデータ容量を獲得できるため、キャリア変更は月末におこなうのがおすすめといえるでしょう。

キャリア変更したらデータは消える？

キャリアを変更しても、データは消えません。データが消えることはないため、事前のバックアップも不要です。写真や音楽、アプリのデータはSIMを交換してもiCloudに保存されています。したがって、SIM交換における既存データの心配は不要といえるでしょう。

そうはいっても、キャリア変更時に何らかの障害やトラブルが発生しても対応できるよう、万が一の備えとしてバックアップをとっておくのがおすすめです。

まとめ

今回は、iPhoneの機種を変更せずに、キャリアだけを変更する方法を紹介しました。

機種を変えずキャリア変更をする際は、まずSIMロックを解除しなくてはなりません。SIMロックの設定を確認し、解除が必要な場合は契約キャリアごとの手順を参考に解除しましょう。

また当記事では、キャリア変更における注意点や対策、よくある疑問への回答も掲載しています。今使用しているiPhoneはそのままで、キャリアだけ変更したいと考えている方は、ぜひ本記事で紹介した内容を参考にしてください。