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スマホのトラブル防止に役立つ情報を、
情報リテラシーアドバイザーが解説します。

親子向け 生成AIでコミュニケーションをシミュレーション

ChatGPTが大きな話題になって約2年、J:COMでも生成AIを業務に活用しています。

本コラムの筆者である私も、様々な場面で生成AIにサポートしてもらっていますが、ここ最近「面白いな」と感じているのが、生成AIを活用したコミュニケーションのシミュレーションです。

私は日々、学校にお伺いして、児童・生徒の皆さまに「ネットを上手に仲良く使いこなすために」というテーマで出前授業を実施しています。

そこでよくお聞きするのが、友だちとのコミュニケーションツールとしてスマホを利用する際のトラブル。

そこで、こうしたコミュニケーションのサポートを、生成AIに頼んでみたらどうかな、と思い、以下のような状況で起こりうる展開のシミュレーションを依頼してみました。

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■シチュエーション ①きっかけ

•Aさんが、家に帰って同じクラスのBさんとチャットをしていた。

•その日、Aさんは、やはり同じクラスのCさんに、腹が立つことがあった。

•Aさんは、Bさんとのチャットで、Cさんへの愚痴を送った。送っているうちに、過去にあった腹立たしいことも思い出されて、段々激しい悪口になっていった。

■シチュエーション ②発展

•Bさんは、Aさんとのチャットを終えたあと、「Aさんが怒ってるよ」ということを伝えるために、Aさんからのメッセージをスクリーンショットして、Cさんに送った

◆生成AI(モデル:GPT-4)への質問

「このあと起こりうるシチュエーションについて、ポジティブな展開と、ネガティブな展開の2パターンで想定してください」

  ↓

◆生成AIの回答

•ポジティブな展開:解決に向けた対話

 ✔ CさんはAさんからのメッセージを受け取った後、冷静に状況を理解しようと努める。

 ✔Aさんは自分の感情を伝え、Cさんも同様に自分の立場を説明することで、お互いに理解が深まる。

•ネガティブな展開:悪化する関係

 ✔CさんはAさんからのメッセージを攻撃的に受け取り、Aさんに対する敵対心が増す。

  その結果CさんがAさんとBさんの会話のスクリーンショットをクラスの他の生徒に拡散。

 ✔Aさんもこれを知り、さらに愚痴や悪口が激化する。

 ✔クラス内の人間関係が悪化し、一部の生徒の対立がエスカレートする。

このように、ポジティブな展開では対話や仲裁者の介入が問題解決につながる一方で、

ネガティブな展開では関係が悪化し、いじめにつながる可能性があります。

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※利用する生成AIモデルや、状況・質問の入力内容によって、回答は異なります。

※また、同じ内容を入力しても、同じ回答が返るとは限りません。

ただ、生成AIに質問するために、状況を整理して入力している間に、まずは客観的に考える余裕が出てくると感じました。そして、生成AIが導きだした展開をもとに、「こういう状況になることが考えられるなら、違う方法にしたらどうかな?」など、自分自身の気づきに発展することもあるのではないかと思います。

生成AIを「相談相手」のひとつとすることで、「考える前に送ってしまっていたメッセージ」を「相手のことや、起こりうるシチュエーションを想定してから送るメッセージ」に変えることができます。

そうすることで、児童・生徒の皆さまのコミュニケーションがより楽しいものになれば素敵だな…

と思います😊✨

2025.04.28

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ライター

情報リテラシーアドバイザー粟津千草